スパイ容疑か北朝鮮で邦人男性拘束 交渉カードに?日本政府は警戒

2018年08月11日 17時00分

 日本人男性1人が北朝鮮で、現地当局に拘束されたことが11日未明、複数の政府関係者の話で分かった。政府は情報収集を急いでいる。

 政府関係者によれば、拘束されたのは中年男性。拘束の経緯や理由、拘束の根拠とされた事案の詳細は明らかにされていない。

 事情に詳しい公安関係者は「北朝鮮はこいつは怪しいと思った外国人に対しては、徹底した尾行、監視を続ける。宿泊先の従業員にも協力してもらい、部屋の様子をチェックすることも辞さない。今回拘束された日本人男性がなぜ疑いの目を向けられたのかは分かりませんが、北朝鮮にとって何らかの不利益をもたらす可能性のある人物だと判断されたのでしょう。スパイ容疑をかけられた可能性は相当高い」と指摘する。

 日朝関係をめぐっては、核やミサイル、拉致問題などの進展に向けて、安倍晋三首相と金正恩朝鮮労働党委員長との日朝首脳会談の実現が模索されているだけに、少なからず影響が出そうだ。

 男性の安全確保が第一なのは言うまでもないが、「北朝鮮が対日交渉カードに使ってくるかも」と神経をとがらせている政府関係者は少なくない。また、同時に政府は、水面下で男性の解放に向けての交渉なども行っているという。

 北朝鮮では元新聞記者が1999年にスパイ容疑で拘束され、約2年間抑留された例がある。

 外務省は対北朝鮮制裁の一環として、全国民に北朝鮮への渡航自粛を要請している。