10・11開場へ豊洲移転強行も…小池都知事自らまいた種の後始末

2018年08月02日 17時00分

 小池百合子都知事が豊洲市場の安全宣言を出したのを受け、都は1日、築地市場から豊洲市場への移転・開設の認可を農水相に申請した。10月11日開場に向け、着々と準備が進む中、移転反対派は徹底抗戦の構えだ。

 都の申請は農水省で審査され、1か月後には認可される運びだ。2か月後には引っ越しとなるが“待った”をかける動きも慌ただしい。

 いまだ基準値を100倍以上も超えるベンゼンが検出された場所があるなど「豊洲市場の土壌汚染問題は全く解決していない」と移転延期を求める仲卸業者を中心としたグループは6月に「築地市場営業権組合」(以下、組合)を結成。1日は農水省に対し、都が申請した認可を許可しないよう求めた。

 組合は「昨年から小池都知事に4回、公開質問状を出してきたが、一度も回答がなく、無視されている。移転に際しては、市場関係者や消費者の理解を得るよう求められているのに何の説明もない」と憤る。後がない組合側がチラつかせているのは「営業権」だ。豊洲移転に伴い、廃業を迫られる事業者も多いが、その補償はない。

「長年、築地市場で営業活動してきた仲卸業者は営業権を持つ。公共事業で財産権を侵害した場合、補償するのは当然だが、その手続きをしないのは違法行為だ」(組合)

 農水省側もこの日、営業権はあるとしたが、その効力と違法かについてはコメントを避けた。組合側は「(豊洲移転を強行した場合)築地市場には、納得いかない仲卸業者が居残りかねないと認識している」と話す。10月に豊洲新市場が開場すれば、築地市場は閉鎖となるが、仲卸業者は「営業権」を主張し、築地市場で活動する可能性を示唆したワケだ。小池氏は2年前に都知事就任後、移転延期で移転反対派から喝采を浴びたが、その後の処理で迷走。反対派にソッポを向いたまま移転を進めれば、大モメとなるのは必至だ。