トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長による史上初となる米朝首脳会談が12日、シンガポールで開催された。現地では、この両首脳や会談をテーマにしたコラボメニューが登場し、話題を呼んでいる。ハンバーガーとキムチのコラボが多く、写真を見るとなかなかおいしそうだ。

 現地の飲食店「ザ・ブッチャーズ・キッチン」では、会談を記念し牛肉とキムチ、シンガポールのバンズを使った特別メニュー「カウボーイ・キムチ・バーガー」を発売。バーガーの上には、米朝の国旗を付けたつまようじが付いている。

 同店によれば、メニューは平和が続くよう願いを込め、会談終了後も提供する予定だという。

 またハンバーガーチェーン「ウルフ・バーガーズ」では首脳会談にあやかった「バーガー・フォー・ワールド・ピース(世界平和バーガー)」を発売。朝鮮半島の伝統料理のプルコギとキムチに、米国産チェダーチーズなどを組み合わせたもので、同店は「世界平和のために、両国間の発展を願おう」とうたっている。

 5つ星ホテル「ロイヤルプラザ・オンスコッツ」では、「トランプ―キム・バーガー」の提供を8日に開始(15日まで)。メニューには、朝鮮半島に古くから伝わる餠のトックと、フライドポテトが付き、アイスティーとゆず茶を混ぜたドリンクという組み合わせだ。歴史的な首脳会談に開催国として参加できることを記念し、両国から影響を受けたメニューを作ったという。

 米ワシントン・ポスト紙は、正恩氏がハンバーガーが好きだと報道。韓国メディアによれば、正恩氏の父親、金正日総書記は定期的にマクドナルドのバーガーを中国から輸送させていたそうだ。

 偏食で知られるトランプ氏は、大のファストフード好き。2016年6月15日、米ジョージア州アトランタでの遊説では「金正恩に会いに北朝鮮に行くつもりはないが、来るなら会う。ただ国賓晩餐ではなく会議テーブルに着いてハンバーガーを食べ、より良い核交渉をする」と明言した。

 韓国紙の朝鮮日報では、2人は会談で一緒に昼食のハンバーガーを楽しむ見通しだと伝えられている。それだけにハンバーガーの便乗メニューが多いようだ。

 シンガポールではバーガーの他にも様々な米朝首脳会談に便乗したメニューが登場している。

 大統領官邸から徒歩20分ほどにあるバー「ホップヘッズ」では、男同士の絆を意味する「ブロマンス」というカクテルを提供開始(13日まで)。

 黒ビールと、トランプ氏が愛飲するダイエットコーラを注いだグラスにはしを渡し、その上に置いた焼酎入りのショットグラスを机を叩いてグラス内に落として飲むのだという。

 一方、メキシコ料理店ではタコスも登場。別の店では地元マレー半島のご飯「ナシレマ」風の牛肉&キムチ丼もあるなど、まさにメニュー多彩だ。