東京ビッグサイト 五輪期間閉館で損失2・2兆円…小池知事に辛辣な声

2018年05月30日 17時30分

 2020年東京五輪で東京ビッグサイトがメディアセンターになるため、見本市等で使用できなくなる問題で、日本展示会協会が29日、拡大総会を開催した。来年4月の閉鎖まで1年を切って、出展社や支援企業の悲鳴が聞こえてきた。

 日本最大規模の展示場となる東京ビッグサイトは、広さで7割を占めるメインの東展示棟が、19年4月~20年11月まで20か月間、閉鎖。残る西展示棟も20年5~9月は閉鎖となる。

 展示協では、ビッグサイトの使用が制限されることで、見本市247本が中止となり、8万2000の出展社が2・2兆円の売り上げを失うと試算している。

 東京都やビッグサイトは代替会場として、南展示棟と近隣のお台場地区に仮設の青海展示棟を来年新設するが、いずれも2万平方メートルと東展示場の3分の1程度と手狭で、とても穴埋めにはならないという。

 展示協は2年半前から20年問題を切実に訴えてきたが、小池百合子都知事や五輪組織委員会からはなしのつぶて。

 石積忠夫会長は「ビッグサイトで出展社と来場者でビジネスが行われている事実がなかなか認識されていない。確かに15~20年前までは、お祭りの展示会しかなかった。(そのイメージが)残っていて、ビジネス的に大したことがないと思っている方が多い」と嘆く。

 出展社や支援企業の中からは「政治・行政は豊洲市場しかりで、ハコモノをどう活用するのかの知恵がなさ過ぎる」「しわ寄せを民間に押し付けるのではなく、メディアセンターを都庁の中に作って、都庁の中を仮移転すればいい」と小池知事への辛辣な意見もあった。

「400億を使って、新しい会場を造ることもできる。テントでもプレハブでもいい。日本の経済のためにもう一度(小池氏に)説得を試みたい」(石積会長)

 出展社の中からは東京を捨て、アジア各国の見本市への乗り換えも相次いでいる。東京五輪後に懸念される不況の端緒となりかねない問題だけに善処が期待されるが…。