佐藤優氏が語る生誕200年マルクス波乱の人生

2018年05月22日 17時00分

トークイベントに出席した佐藤優氏

 本紙「マンデー激論」でおなじみ、元外務省主任分析官で人気作家の佐藤優氏が21日、東京・神田の岩波ホールで開かれた映画「マルクス・エンゲルス THE YOUNG KARL MARX」のトークイベントに出席した。

 今年で生誕200年のカール・マルクスは、ドイツの経済学者で、フリードリヒ・エンゲルスの協力を得てマルクス主義を打ち立て、資本主義に対して、共産主義社会が到来することを説いた。

 同作品は、ドイツ、フランス、ベルギーを舞台にマルクスとエンゲルスが「今日までのあらゆる社会の歴史は、階級闘争の歴史である」という有名な言葉で始まる共産党宣言を執筆するまでの日々を描いている。

 佐藤氏は「アメリカ人に(日本映画の)ゴジラはうける。だが、マルクスの映画は『なぜお金儲けが悪いことなのか?』と考えて、理解できないと思う」と話す。

 しかし、ちまたでは「社会主義は嫌だけど、むき出しの資本主義も格差社会が広がるだけで、これも嫌だな…」などの理由で、150年前にマルクスが書いた「資本論」が再評価されている。

 マルクスの素顔について佐藤氏は「サイコパス(精神病質者)ではないが、境界線人格障害だった人に間違いありません」と分析。マルクス“波瀾万丈”の人生をこう披露した。

「マルクスの奥さんが天然痘を患った。この時期にマルクスは、お手伝いさんのメイドをはらませたのに認知しなかった。どうしたのかといえば、親友のエンゲルスに認知させたんです」

 さらに、「マルクスは就職しなかった。お金がなくても(ワインの)ボルドーが好きで飲みたかった。エンゲルスに『旅行に行く』と手紙に書いては、当時として相当の金額のお金を無心した。ひどい人です。しかし、歴史上の大物人物はこういう人がいるんです…」と佐藤氏。

 エンゲルスの懐が深くなければ、マルクスは歴史に名を残せなかったかもしれない。