サッカーのクラブカップ(W杯)の開幕戦が10日、横浜国際総合競技場で行われ、3年ぶり出場のJ1年間王者・広島がオセアニア王者のオークランド・シティ(ニュージーランド)に2―0で快勝した。

 チャンピオンシップ決勝から中4日の過密日程の影響もあり、エースのFW佐藤寿人(33)ら主力を温存。U―22日本代表FWの浅野拓磨(21)や同MF野津田岳人(21)ら、若手中心のメンバーで試合に臨んだ。

 その期待通り、若い力が躍動する。前半9分に野津田が放ったミドルシュートのこぼれ球をFW皆川佑介(24)が押し込み先制。その後は野津田が負傷交代するトラブルや逆襲を受ける場面があったものの、前半は1―0のまま終了した。

 後半さらなる得点を狙った広島をアクシデントが襲う。野津田に代わって出場したMF柴崎晃誠(31)が足を痛めて退くと、MF清水航平(27)も負傷退場。それでもDF塩谷司(27)が追加点を挙げ、危なげなく初戦を突破した。

 準々決勝(13日)の相手は、アフリカ代表のTPマゼンベ(コンゴ)。アフリカ代表には12年大会で敗れているだけに、当時を知る佐藤が「まずはリベンジして南米王者、欧州王者までいきたい」と雪辱を口にする因縁の相手だ。

 メッシ(バルセロナ)ら世界トップレベルのプレーヤーとの対戦を見据える広島イレブンが、いよいよ本気モードに突入した。