選手登録問題が注目を集めたスペイン1部バルセロナが13日に行われた開幕戦のラージョ・バジェカーノ戦で、0―0と本拠地で痛恨のスコアレスドローに終わった。

 今夏に大型補強を行ったバルセロナだがサラリーキャップ制の超過により新戦力を登録できない問題が深刻化。開幕前日にDFジュール・クンデ以外の登録はどうにか間に合い、この日の試合ではさっそくFWロベルト・レバンドフスキやFWラフィーニャらが先発した。

 しかし20本のシュートを放ちながら決定機は少なく、ちぐはぐな攻撃のままゴールを奪えず昨季12位と下位の相手にまさかの引き分けに終わった。

 シャビ監督は試合後「失望している。少し重荷になっているところがあり、チームはいつもより緊張している。監督にはプレッシャーがかかっている」とクラブのドタバタ劇がチーム状況に影響を与えていることを指摘した。

 財政難にもかかわらず異例の大型補強を敢行し、その揚げ句に選手登録問題が発生するなどすっかり名声は地に堕ちているバルセロナ。ある意味で予想通りの情けない戦いぶりに、現地メディアかも酷評だ。

 スポーツ専門放送局「ESPN」スペイン版は「バルセロナはチームを変え、移籍市場で最も多くの金を費やして新しい時代を発表した。そしてそれは、がっかりと暗いイメージを示すことになった」と新体制は〝失敗〟とバッサリ。「8万1000人人以上の熱狂的なファンが集まった開幕戦の日に、新生バルサは悲しい結果になった。まるでパロディーだ」と厳しく糾弾した。

 新チームの試合内容にも「バルサに最低限必要とされているものからかけ離れているという証拠を見せてしまった。コンビネーションが絶望的で、遅く、パンチもない」と酷評した。

 新戦力が今後適応すれば活躍するのか、それともこのまま迷走が加速するのか。名門に注目が集まる。