スペイン1部バルセロナは28日、同1部セビリアからフランス代表DFジュール・クンデ(23)の獲得でクラブ間合意したと発表した。同国紙「スポルト」によると、移籍金は最大6000万ユーロ(約81億6000万円)となり、今夏にバルセロナが支払った移籍金の合計は240億円を超え、欧州でトップになったという。

 同紙は「クンデの署名の発表後、バルセロナは固定の移籍金1億5300万ユーロ(約208億)と変数の2400万ユーロ(約32億7000万円)をつぎ込んだ」とし「バルセロナは現在、夏の市場で最も多くのお金を費やしているクラブだ。ここまでの支出のランキングで1位になった」と伝えている。

 この夏に大型補強を実施中のバルセロナはドイツ1部バイエルンからポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキの獲得に移籍金5000万ユーロ(約68億円)、イングランド・プレミアリーグのリーズから移籍金6700万ユーロ(約91億1000万円)でFWラフィーニャを加入させており、クンデの移籍金と合わせて最大1億7700万ユーロ(約240億7000万円円)を投入した。

 バルセロナは今後の25年間のテレビ放映権25パーセントを米投資会社に5億ユーロ(約680億円)で売却するなど、補強の資金をつくってきた一方で、クラブの負債総額は13億5000万ユーロ(約1836億円)と報じられており〝借金〟を増やすようなチーム戦略には非難の声も出ている。

 しかも、サラリーキャップ制の影響で新戦力の選手登録もできていない中、所属選手には年俸総額の枠を空けるため年俸削減を求めるなど、各メディアで大きな矛盾が指摘され「非常識」とも伝えられる。今後もさらなる補強に取り組む方針とあって批判は高まりそうだ。