スペイン1部マジョルカで、2021―22年シーズンに期限付き移籍でプレーした日本代表MF久保建英(21=レアル・マドリード)のピッチ内外での絶大な効果が浮き彫りになっている。

 マジョルカは1日に都内のスペイン大使館で会見を開き、22―23年シーズンの新ユニホームと日本企業「タイカ」とのスポンサー契約延長を発表した。

 久保はひとまず期限付き移籍を終えて保有元のRマドリードの選手となったが、マジョルカでの〝久保効果〟は今もなお続いている。退団にもかかわらず、マジョルカはタイカとの間で異例の契約更新にこぎつけた。

 アルフォンソ・ディアス・ビジネスCEOは日本市場でクラブの価値が向上したと強調。「私どものチームを非常に見ていただいていて、日本でもRマドリード、バルセロナに続くトップ3のチームということで大変驚いている。ソーシャルメディアの数も少し前に開設したらすぐフォロワー数が2万人になり、今は3万人に成長。サッカーチームではトップ10に輝いている」とピッチ外での久保の〝実力〟により、大きな恩恵を受けている。

 タイカの鈴木大登代表取締役も「最初にご縁をいただいたのは久保選手だが、今までやられていなかったことをすることで新たな付加価値をつくっていきたい。社員の士気も上がり、本業も成長軌道に乗せながら社会に貢献したい」と異例の契約延長に期待を寄せた。

 もちろん久保はチームにも貢献し、ディアス氏は「タケは非常に重要な働きをしてくれた。ピッチの中でも外でも、ロッカーにおいても非常に頑張ってくれた」と絶賛。再び期限付き移籍先を模索している久保への再オファーも含め、日本人選手の獲得について問われると「日本の選手を常に見ていて、今も何かオプションがあるのかどうかを見ながらやっている状況だ」と他の日本人選手にも注目が向く好循環を生んでいる。

 やはり日本の至宝の影響力は絶大。マジョルカでの〝実績〟は新天地を探す上でもアピール材料になりそうだ。