イングランド・プレミアリーグのチェルシーは退団を求めているベルギー代表FWロメル・ルカク(29)の売却をドイツ1部バイエルン・ミュンヘンに申し入れたと、スペイン紙「アス」が報じた。

 ルカクは今季チェルシーに加入もリーグ26試合(先発16)で8得点と不振だったことから退団を熱望。昨季まで所属したイタリア1部インテルへの復帰をもくろんでいる。クラブ幹部とも会談し、年俸1600万ユーロ(約21億9000万円)の50%ダウンを受けることで個人合意。わずか1年での復帰が見込まれることにイタリア各メディアも驚きを持って報じていた。

 ただ、インテルは昨季に移籍金1億1500万ユーロ(約157億6000万円)でチェルシーに売却したルカクを買い取る資金がないため、レンタルでの獲得を希望している。地元メディア「フットボール・イタリア」は「インテルはチェルシーに貸し出しを求める必要があり、契約の難しい部分だ」と伝えるなど、クラブ間交渉の行方が注目されていた。

 そんな中、チェルシー側は1年前に大金をかけて獲得したルカクを〝現金化〟するため、インテルとの交渉を前に、ストライカーを捜しているBミュンヘンに売却話を持ちかけた。

「アス」紙は「バルセロナに移籍したい(ポーランド代表FW)レバンドフスキの代わりを求めているBミュンヘンにルカクの提供を申し出た」とした上で「現在インテルは選手の獲得に多額のお金を払うつもりはないため、ルカクの夢は実現しない」とし「彼はバイエルンに提供される」と指摘していた。

 Bミュンヘンではイングランド・プレミアリーグのリバプールに所属するセネガル代表FWサディオ・マネの獲得が浮上しており、状況は複雑。今後の動向から目が離せないようだ。