【スペイン・セビリア18日(日本時間19日)発】欧州リーグ(EL)決勝で日本代表MF鎌田大地(25)とMF長谷部誠(38)の所属するEフランクフルト(ドイツ)はレンジャーズ(スコットランド)に1―1から延長、PK戦の末に勝利した。EL前身大会の欧州サッカー連盟(UEFA)カップを制した1980年以来、42シーズンぶり2度目の欧州タイトルを手にした。

 Eフランクフルトは後半12分に先制される苦しい展開の中、22分に先発した鎌田が抜け出してループシュートを放ち、惜しくも枠を外すと、直後の24分、左サイドからのクロスにエースFWサントス・ボレが合わせ、同点とした。その後は一進一退の攻防が続き、延長戦から突入したPK戦で鎌田を含めて5人全員がネットを揺らしたEフランクフルトが念願の優勝カップを手にした。

 Eフランクフルトとしては42季ぶりの欧州タイトル奪取。長谷部、鎌田の日本勢にとっては2002年にオランダ1部フェイエノールトに所属していた小野伸二がUEFAカップを制して以来、20季ぶりの欧州大会制覇となった。

 今大会を通じて大活躍したのは鎌田だ。EL準々決勝第2戦の強豪バルセロナ(スペイン)戦では決勝ゴールをアシストし、準決勝第1戦のウェストハム(イングランド)戦では決勝ゴールをマークするなど、大一番で好パフォーマンスを発揮。EL通算11ゴール(今季5得点)を挙げるなど、まさに大会制覇の原動力だった。

 また、EL決勝を中継した「WOWOW」で解説を務めた元日本代表MF戸田和幸氏は、後半13分に味方選手のアクシデントで急きょ、投入された長谷部について「準備ができていた。すぐに適応できた。素晴らしいです」と絶賛。的確な判断で敵選手からボールを奪い、体を張ってゴールを死守したキャプテンをたたえた。

 Eフランクフルトは来季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権もゲット。長谷部、鎌田とともにさらなる飛躍が期待できそうだ。