ウクライナ1部マリウポリのアンドレイ・サニン副社長が、クラブの存続について悲痛な訴えを行った。

 ウクライナ南東部マリウポリは激戦地でロシア軍が激しい攻撃を続けており、街は壊滅寸前の状況に追い込まれている。

 そうした中、同地域を本拠地とするマリウポリのサニン副社長が同国メディア「フットボール1」に「クラブの運命は〝人種差別野郎〟をいつ我が国から追い出せるかにかかっている」と語った。

 マリウポリの過酷な状況からクラブが廃業する可能性も取りざたされているが「正確にはそれは真実であるが、解釈の問題だ。当クラブは戒厳令の期間中、従業員を停職扱いにしており、その復職は別途発表する方針だ。すべては我が国の戒厳令と結びついている」と侵攻の終了後を見据えてクラブの運営を継続させることに意欲を示した。

 そして今後の見通しについて「私はマリウポリというサッカークラブの運命と、マリウポリ市や国全体の運命、そして祖国ウクライナの運命を切り離して考えるつもりはない。すべてはこの人種差別野郎をいつ我が国から追い出せるかにかかっている」と主張。ロシア軍に対して強い敵意を示す言葉を用いながら、戦争の終結を強く願った。

 マリウポリから発せられた悲痛な叫びは現状を打破する力となるのか。