イングランド・プレミアリーグのチェルシーのサポーターが、16日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦リール(フランス)戦の試合前にフランスの機動隊と衝突して大騒動を起こした。

 チェルシーはリール戦に2―1で勝利して8強進出を決めたが、その裏で大事件がぼっ発していた。英紙「メトロ」などは「チェルシーのファンがリースでの試合前にフランスの機動隊と衝突した。リールフランダース駅のすぐ近くで一日中飲んでいたサポーターのグループに対して、憲兵は催涙ガスを発射することを余儀なくされた」とその様子を報道した。

 チェルシーのサポーター集団はリール中心駅近くの酒場に集結。店の内外で、ウクライナ侵攻による経済制裁でクラブ売却を決断したロマン・アブラモビッチ氏を称賛する歌やコールを大合唱して一部が暴徒化。これにフランス警察当局が機動隊を投入して、大乱闘に発展した。

「チェルシーのファンは制裁を受けたアブラモビッチの名前を唱えるのをやめるように言われたが、支持を示し続けた」とサポーターは猛反発し、現場は収拾がつかない事態となり、機動隊は催涙ガスなどを用いて抗戦するなど大騒動が繰り広げられた。

 チェルシーサポーターはこれまでもアブラモビッチ氏への忠誠を示す横断幕の掲示やスタジアムでの大合唱など騒動を起こしてきたが、ついに国外でも狼藉を働いてしまった。