11月に開幕するカタールW杯欧州予選プレーオフB組の準決勝(3月24日)でロシアと対戦するポーランドのスポーツ大臣カミル・ボルトニチュク氏が開催地を中立地に変更することを要求。さらにロシアを予選から排除することを主張し、波紋が広がっている。

 ロシアによるウクライナ侵攻が現実味を帯びている中、ロシアメディア「MKSPORTS」によると、ポーランドではロシアでの試合に不満の声が出ており、ボルトニチュク大臣は「私たちは中立地で試合をプレーしようとします。承認されない場合、私たちは何をすべきかを考えます。そのような状況では、ポーランドのアスリートはロシアに行くべきではないと私は信じています」と語ったという。

 同メディアは「さらにボルトニチュクはロシアチームがW杯予選の戦いから除外されるべきと確信している。ポーランドの大臣はロシアが国際大会に出場することで『ウラジーミル・プーチンが彼の決定の正しさの証拠として使用できる』と言っている」と伝えた。

 ただ、ポーランドサッカー協会は大臣の発言を受けて、開催地変更を求めることを否定。同協会のミハイル・ゲルシュコビッチ氏は「FIFA(国際サッカー連盟)が試合の日程を変更することはないと確信しています。これは非常に強力な組織であり、これらの要求にも注意を払うことはありません」との公式声明を発表した。

 ロシアでの国際大会をめぐっては、サンクトペテルブルクで実施予定の欧州チャンピオンズリーグ決勝(5月28日)について開催地変更の可能性が報じられているが、欧州サッカー連盟(UEFA)は「状況を注意深く監視している」とコメントし、現時点で変更の可能性はないという。