スコットランド・プレミアリーグのセルティックに所属するMF旗手怜央(24)を指導していたトム・バイヤー氏(61)が〝教え子〟の早期売却を懸念した。

 1月にセルティックへ移籍した旗手は宿敵レンジャーズ戦(2日)で2ゴール1アシストの活躍を見せ、チームを首位浮上に導いた。加入後4試合で3ゴールと結果を出し、評価も高まっている。

 地元メディア「セルティックウェイ」によると、旗手が選出されたU―12日本代表チームでコーチを務めていたバイヤー氏は「怜央は優れた選手であり、判断力も集中力もある」と絶賛したという。

 さらに同氏は「日本の選手は日本人のコーチよりも外国人コーチの方が優れたパフォーマンスを発揮する傾向がある。外国人のコーチは遥かに多くの自由を与えて、自分を表現し、ドリブルしたり、リスクを犯したりするなど、特別なことをするように促す」とし「それがアンジェ(ポステコグルー監督)のサッカー哲学の多くを構成していると想像している」と、旗手が活躍している背景を分析した。

 その上で旗手の今後についても言及。バイヤー氏は同メディアに「欧州には彼を購入しようとする巨大なクラブがいくつかあると確信している。彼がプレーする度に価値が上がっている」と資金力のあるイングランド勢のクラブが早くも旗手に熱視線を注いでいると指摘した上で「あまりにも早く移籍させると間違いを犯す」と警告した。

 その理由について同氏は「怜央はスーパーなクラブに行ってパートタイムやユーティリティーになるよりもセルティックに数シーズン滞在し、経験を積んで外国での生活になれることが必要。多くの(日本人)選手は間違いを犯していた」と説明したという。すでにステップアップも浮上する中、旗手は恩師の言葉をどう聞くのだろうか。