英政府が、サッカーにおける人種差別を厳罰化する法案を提出した。

 英国ではイングランド・プレミアリーグやスコットランドリーグなどを中心に、選手に対するインターネット上での誹謗中傷などが相次いでおり社会問題化。そうした事態を受けて英政府は、来春から人種差別の加害者に対してスタジアムへの出入りを最大10年間禁止することになった。

 プリティー・パテル国務長官は「キーボードの後ろに隠れてサッカー選手を攻撃する人種差別の加害者たちによって、これまで美しいサッカーが毀損されてきた。人種差別は容認できない。ひどい差別を行った者は処罰を受けなければならない」と強調した。

 プレミアリーグの人種差別問題では韓国の選手が標的にされるケースが頻発しており、同国メディア「オーマイニュース」は「マンチェスター・ユナイテッドでプレーした朴智星は、韓国人が犬肉を食べるとやゆする歌が応援歌として使われていた。トットナムの孫興民も人種差別に苦しんだ」と指摘。4月にはマンチェスターUのファンが孫に対して人種差別的なメッセージを送ったとして6人摘発されており、韓国選手を巡る問題が英政府を動かしたとして韓国メディアは大々的に報じている。

 日本でもスコットランド1部セルティックの日本代表FW古橋亨梧が相手サポーターからの人種差別被害にあったばかり。差別の厳罰化は各国に広がりそうだ。