クラブOBのシャビ新監督を迎えたスペイン1部バルセロナの強化費はわずか1000万ユーロ(約13億円)しかなかったと、米「ESPN」が伝えている。

 低迷するバルセロナはシャビ監督が就任し、再スタートするが、来年1月の移籍市場でイングランド・プレミアリーグの同代表ラヒーム・スターリングをはじめ、ストライカー補強に乗り出すと各メディアで報じられている。ただ「ESPN」は「情報筋によると、シャビ監督は1月にバルセロナのチームを強化するために1000万ユーロ未満を費やす予定」と、わずかな資金でしか補強できないという。

 バルセロナは総額14億ユーロ(約1820億円)超の負債を抱えている中、ロナルド・クーマン監督の解任で1200万ユーロ(約15億6000万円)の補償について交渉中。また、シャビ監督の就任についてもカタール1部アルサドから引き抜くために500万ユーロ(約6億5000万円)の違約金を支払っている。

 こうした状況から新たに戦力補強をする資金はない。10番を背負うスペイン代表FWアンス・ファティやフランス代表ウスマヌ・デンベレ、さらにアルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロが故障から復帰すれば、戦力も整うとみられるが、先行きは不透明。チーム強化するには「財政的な制限により格安の選手かレンタル選手を探すしかない」というわけだ。

 クラブはもちろん、サポーターからも待望されていたシャビ監督の就任だが、事実上の補強断念となり、チーム再建の道のりは前途多難といえそうだ。