スペイン1部バルセロナがドイツ1部ドルトムントのノルウェー代表FWエーリングブラウト・ハーランド(21)の獲得レースから撤退する可能性が出てきた。

 ハーランドをめぐっては来夏に欧州ビッグクラブが争奪戦を繰り広げることが確実視されている中、4月に父親のアルフインゲ・ハーランドと代理人のミノ・ライオラ氏がバルセロナを電撃訪問し、クラブ幹部と会談。スペイン1部レアル・マドリードとともに有力な移籍先とみられている。

 ただ、英メディア「90MIN」によると、バルセロナのラファエル・ユステ副会長は「常に最高の選手が欲しいと思っており、ハーランドは世界で最高の選手の1人です」としながらも獲得に向けては消極的で「今から来年の間に、私たちの状況がどうなるのか、そして契約するために何をできるのか」と語ったという。

 その上でハーランド獲得に向けて動くことが〝理に適っているか〟を問われると「いいえ」と発言。副会長は「繰り返しますが、前任者(前経営陣)は選手に大量の給料を支払う契約をしたことに加え、支払うことができるかどうかわからず、選手を購入した。彼らがしたのは借金を増やすことだけだった」と嘆いていたという。

 ユステ副会長はクラブ再建のため、まずはピッチ内外で状況を改善させることが最優先と指摘しており、来夏にハーランドの獲得に乗り出すためには、まだ乗り越えなければならない大きなハードルがあるようだ。