大活躍の理由とは――。フランス2部トゥールーズの日本代表FWオナイウ阿道(25)は18日、グルノーブル戦にスタメン出場し、2得点を決め、4―1の勝利に貢献した。無敗のチームは首位の座を守り、オナイウは今季4試合連続の5ゴール目で得点ランキング2位に浮上した。

 今夏にJ1横浜Mからトゥールーズに完全移籍すると、すぐに定位置をつかみ、ここまで8試合で5得点と結果を残している。NHKの人気幼児番組「おかあさんといっしょ」に出てくるキャラクターの「シルエットはかせ」をマネしたゴールパフォーマンスも話題となるなど、フランスでも存在感を高めている。

 カタールW杯アジア最終予選で苦戦が続いている日本代表での活躍が期待されているが、オナイウが成功している理由について、Jクラブ関係者は「いい意味で外国人のような選手。ロッカーでも先輩を前に堂々と話しているし〝お前が言うか〟みたいなことも気にしないで語れるくらい。まったく空気を読まないタイプなので海外の水があっていたんじゃないか」と指摘した。

 一般的に日本選手はリスペクト精神を持ち、あまり主張しないタイプが多いと言われている。ただ、オナイウは謙虚さを持ちながらもピッチ内外でチームメートに率直な意見をぶつけるなど、物おじすることがない。日本では時に浮いた存在になってしまうこともあったが、フランスでは、そのキャラクターが受け入れられて早くも結果につながったわけだ。

 10月には日本代表としてカタールW杯アジア最終予選のサウジアラビア戦(7日)、オーストラリア戦(12日)に臨む予定だが、ここまで1勝1敗で得点1と苦戦が続いている中、オナイウが森保ジャパンのキーマンになりそうだ。