スペイン1部レアル・マドリードが所属するMF久保建英(20)の東京五輪参加を許可した理由について、同国紙「アス」が報じている。

 昨季の久保はレンタルで同1部ビリャレアルに加入するも、若手の台頭で出番が激減し、シーズン後半に向けてヘタフェに移籍。それでも残留争いを繰り広げるチームでベンチを温める日々が続くなど、不本意なシーズンを過ごしたが、参戦した東京五輪では1次リーグ3試合連続ゴールを決めるなど目覚ましい活躍を見せている。

 そんな中、同紙は、Rマドリードが所属するブラジル出身のFWビニシウス、同FWロドリゴらに五輪参戦を許可を出さず、久保の出場を認めたのには2つの理由があると指摘。「母国のオリンピックから久保を除外することは彼にとって難しい感情的な打撃になる。同時に、昨年失われた自信を取り戻すのに役立つかもしれないとRマドリードが考えたからだ」と伝えた。

 Rマドリードの思惑通りに久保が国際舞台で好プレーを見せる中、注目される今季去就について同紙は「大会後に将来を決める。自分(の実力)を立証することを望んでおり(カルロ)アンチェロッティ(新監督)に今季マドリードに滞在できるように説得する」と五輪での実績を新指揮官に示し、今季Rマドリードでプレーできるように要請するわけだ。

 もちろん、ダメだった場合は同1部レアル・ソシエダードにレンタルで加入することが濃厚となっているが、五輪での活躍からスペイン国外のクラブも久保の獲得に興味を示しており、今季去就は残り2試合のパフォーマンスが決め手となりそうだ。