サッカーの欧州選手権決勝(11日=日本時間12日、ロンドン)に敗れたイングランドにSNSで非難が殺到。中でもPKを外した選手への人種差別が続いている。

 イタリアと激突したイングランドは1―1から延長戦でも決着がつかず、PK戦に突入。しかし、キッカーに指名されたFWマーカス・ラッシュフォード(23)、FWジェイドン・サンチョ(21)、MFブカヨ・サカ(19)と若手イレブンがPKに失敗し、2―3で敗れ、悲願の欧州制覇を逃した。

 英「BBC」は「3人のプレーヤー全員がペナルティーを逃し、試合後にソーシャルメディアの標的にされた」とし、イングランドサッカー協会(FA)は「あらゆる差別を強く非難する。ソーシャルメディア上でイングランド代表選手に向けられた人種差別にがく然としている」との声明を出したと報じた。

「BBC」によると、警察当局も「容認されていない」と調査に乗り出しているという。またFAは「可能な限り厳しい罰を与える一方、影響を受けたプレーヤーをサポートするためにできる限りのことをします」とした上で「差別をゲームから排除するため、できる限りのことをしていきますが、政府にも迅速に行動し、適切な法律を導入するよう要請します」とのコメントを発表した。

 イングランドサッカー界はかねて人種差別の撲滅に取り組んでいる中、さらに対策を徹底強化し、根絶を目指していく。