【欧州選手権】イタリア53年ぶりV! GKドンナルンマ鬼神セーブでPK戦制す

2021年07月12日 10時04分

歓喜に沸くドンナルンマ(右)らイタリアイレブン(ロイター)
歓喜に沸くドンナルンマ(右)らイタリアイレブン(ロイター)

 サッカーの欧州選手権最終日(11日=日本時間12日)、ロンドン・ウェンブリーで決勝が行われ、イタリアがイングランドをPK戦の末に下し、自国開催だった1968年大会以来、2度目の優勝を果たした。圧倒的アウェーに乗り込み、開始早々に失点する不利な状態から同点に追いついた。延長でも決着がつかず、1―1で迎えたPK戦では守護神GKジャンルイジ・ドンナルンマ(22)の2本連続セーブなどで3―2で制した。

 1―1で迎えたPK戦先攻のイタリアは2本目で失敗。嫌なムードが流れた。しかし、イングランドの3人目、タイミングをずらして蹴ろうとする相手に、鬼の形相でドンナルンマが対峙。ボールは力なく左ポストへ当たり、イーブンに戻した。4本目、先にイタリアが決めると、集中モードに入った守護神は、イングランドのFWジェイドン・サンチョ(21=ドルトムント)のシュートをセーブ。5本目、再びイタリアが失敗し、イングランド有利に思われたが、ドンナルンマはFWブカヨ・サカ(19=アーセナル)にまたも神がかりセーブ。優勝が決まり、イレブンが喜ぶ中、一人放心状態だったほど、異次元の守備を見せた。

 決勝は異様なムードで行われた。大会は11都市の広域開催ながら、聖地ウェンブリーがホームのイングランドが勝ち上がってきた。新型コロナウイルス感染拡大下、渡航制限でイタリアサポーターは1000人しか入場が許されず。規制緩和で75%となる6万7000人超の観客が許された会場は、地元サポーターに埋め尽くされた。

 相手の勢いに押されるように、試合も苦戦が続いた。前半2分、イングランドDFルーク・ショー(26=マンチェスター・ユナイテッド)に先制点を許した。前半2分の得点は欧州選手権決勝最速ゴール。圧倒的不利な状態から試合はスタートした。

 その後、イタリアはボールを保持し得点を狙うが、なかなか決定機をつくれない。しかし後半22分、ゴール前の混戦から、大ベテランのDFレオナルド・ボヌッチ(34=ユベントス)が押し込み同点に追いついた。会場のイングランドファンを凍り付かせ、さらなる追加点を狙うが120分で勝ち越し点は奪えず、PK戦決着となった。

 主将のDFジョルジョ・キエリーニ(36=ユベントス)は「われわれは歴史をつくった。われわれは欧州王者だ。信じられないほど幸せだ。すべてのイタリア人と祝うことを待つことができない」と興奮さめやらぬ様子で語った。

 大会MVPには、大会を通じ、堅守で勝利に導いたドンナルンマが選ばれた。イタリア1部ACミランとの契約を満了。今後の去就が注目される。優勝セレモニーでは、最初にDFレオナルド・スピナッツォーラ(28=ローマ)が松葉づえで壇上に。準々決勝のベルギー戦で負傷し、アキレス腱断裂で全治4か月の診断を受けた仲間を思いやった。長いトーナメントを総力戦で戦ったイタリア。歴史に残る一戦となった。

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