ブラジル代表イレブンが南米選手権(13日開幕)のボイコットを回避したと英「BBC」など各メディアが報じた。

 同大会をめぐっては共催予定だったコロンビアとアルゼンチンでの開催が見送られ、ブラジル開催に変更。ただ、同国では新型コロナウイルス感染拡大が続いており各方面から非難の声が。中でもブラジル代表イレブンが猛反発し、大会ボイコットの可能性が伝えられていた。

 そんな中、イレブンは8日に共同声明を発表し「我々は南米選手権の開催に反対する。すべての事実は不適切なプロセスだった。だが、ブラジルのナショナルチームに対しては“ノー”と言うことはない」とし「ブラジルのユニホームで成し遂げなければならない使命がある」など、開催には反対するものの、試合には参加するという。

 特にブラジルでは新型コロナによる死者が47万人を超えるなど、深刻な状態が続いている。各国から多くのファンが訪れるにもかかわらず、政治的な判断でブラジル開催を決めたことに、イレブンは大きな不信感を募らせていたが、最悪の事態は回避されることになった。

 ただ、同国では開催を承認したジャイル・ボルソナロ大統領(66)に反発した野党が、最高裁に大会の中止を訴えている。これが認められれば南米選手権がブラジルで開催されない可能性もまだ残されているという。