「久保建英への印象も変わった」武田修宏氏が語る “運命の今季初ゴール” の重み

2021年05月18日 05時15分

一発で道を開いたMF久保建英
一発で道を開いたMF久保建英

 明るい未来が見えてきた――。スペイン1部ヘタフェのU―24日本代表MF久保建英(19)が、16日(日本時間17日)のレバンテ戦で今季リーグ戦初ゴールを挙げた。ここまで限られた出場機会しか与えられず、評価を下げ続けてきたが、意地を見せた格好。これまで厳しい指摘で奮起を促してきた元日本代表FWで本紙評論家の武田修宏氏(54)も大絶賛だ。


【武田修宏Take  it  easy】本人も待ちに待ったリーグ初ゴールだったね。1―1からの決勝ゴールでチームの1部残留も決める価値あるもの。得点を決めた後は、チームメートにもみくちゃにされながら喜びを爆発させ、さらに警告を受けるのを承知で脱いだユニホームを誇らしげに掲げていた。そんな様子を映像で見ていると、今季ここまで苦しんできた中でも努力を重ねてきたのが、手に取るように伝わってきたよ。

 それに僕の久保選手に対する印象も変わった。クールなイメージの選手だったけど、あのシーンには、ひと蹴りにかける気迫を感じた。逆境の中、絶対に〝ゴールを決めてやるんだ〟という執念とも言い換えられる。そういう部分は成長。実際のプレー面ではファーストタッチはちょっとだけもたついたけど、シュートは、しっかり踏み込んでボールが上がらないように蹴り込んでいたし、そこはさすがだった。

 海外は結果を出せば、すぐに評価されるし、ダメなら罵倒される世界だから、この1点がサッカー人生を変えると言っても過言じゃない。まだ来季はどこでプレーするかわからないけど、可能性が広がったのは間違いない。来季から保有元のスペイン1部レアル・マドリード復帰は厳しいと見られているとはいえ、久保のことを見直すだろうし、他のクラブの評価も上がってくる。新たに獲得を目指すクラブが増える可能性は十分にある。

 たかが1点と思う人もいるかもしれないけど、1994年米国W杯のとき、当時ブラジル代表のエースだったFWロマーリオから「全てのゴールには意味があり、人生をよくも悪くもする」と聞かされた。サッカー選手にとって1点は重いものだし、何もかも変えてしまう力を持っていると表現してもいいくらいだからね。(元日本代表FW)

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