今季初ゴールがヘタフェのスペイン1部残留を決める劇的弾となったMF久保建英(19)が、ここまでの苦悩を口にした。

 試合後、テレビ中継局「モビスタール・プレス」のインタビューに応じた久保はスペイン語で試合を振り返った。

「僕はベンチスタートだったが、ウオーミングアップの最中に(残留争いをする)エルチェが勝っているというニュースを知った。僕たちはこの試合、引き分けでは意味がない。だから得点を取ろう、勝ちに行こうという話をした」

 冬の移籍市場でともにチームに加わったMFカルレス・アレニャ(23)が先制点を挙げ、久保が決勝点という試合。移籍当時は期待された2人も、最近はなかなかチームに貢献できずに苦しい時期を過ごしてきた。それだけに「再び(2人で)素晴らしい試合をつくれた」と喜んだ。

 自分自身については「僕は今季、ビリャレアルでもヘタフェでも苦しんだ」という。「でも試合に出場していなくても全力で練習に取り組んでいたし、監督もわかってくれていた。だからチームの力になれたのは満足している。これで流れが変わればいい」と腐ることなくサッカーと向き合ったことに胸を張った。

 ここまで自分を支えてくれたサポーターに対しても「彼らは〝純金〟です。スタジアム内に観客はいなかったが、外には多くの人が集まっていた。みんなと喜びを分かち合いたい」と感謝のメッセージを送ってインタビューを締めた。