日本代表の森保一監督(52)が、セルビア1部パルチザンとの間で契約解除騒動に揺れるFW浅野拓磨(26)の処遇に対して見解を示した。

 浅野はクラブ側の給与の未払いなどを理由に自身のSNSで退団を表明したが、パルチザン側は浅野の主張を事実無根として国際サッカー連盟(FIFA)への提訴を表明。現地メディアではパルチザンが300万ユーロ(約5億円)を要求し、法廷闘争が2年間ほどかかるとの見通しが報じられている。

 4日にオンラインで取材に応じた森保監督は「関係者から話は聞いている。契約のことについては介入できるものではない。現実的にどうなっていくかはっきりとは分かっていない。事の成り行きを見守っていきたい」としたうえで、こう続けた。

「個人的なところで言うと、拓磨が他人を裏切ったりチームを裏切ったりするような人間ではないことは今までの付き合いからありえないと思っている。問題となっていることが早く解決してくれればいい。せっかく築き上げた人間関係が修復してくれるといい」。森保監督は広島時代に浅野をプロ入り時から指導し、強い絆があるだけに人間性に太鼓判を押したうえで問題の早期解決を願った。

 騒動の成り行き次第では今後の去就も不透明なり、コンディションの維持にも不安が出てくる。

「我々ができるサポートを浅野に対してしていきたい。代表活動では彼は候補に入っているし、可能であれば5月末から6月にかけての選考でも話していきたい。そこは状況によって対応できれば」と可能な範囲で練習機会の提供など支援を行っていく方針だ。

 愛弟子が巻き込まれた大騒動に、森保監督も気が気でないようだ。