欧州スーパーリーグ(ESL)騒動で混迷を深めるイングランド・プレミアリーグの名門アーセナルを買収する動きが活発化している。

 英紙「エクスプレス」によると、かねて買収への意欲を示している音楽ストリーミングサービスの「Spotify」の最高経営責任者(CEO)のダニエル・エク氏は、アーセナルOBのスター、元フランス代表FWのティエリ・アンリ氏(43)、同MFパトリック・ビエラ氏(44)、元オランダ代表FWデニス・ベルカンプ氏(51)の3人と協力して、クラブ買収への準備を進めているという。

 ESL創設に合意したアーセナルの経営陣はサポーターから猛反発を受け、退陣を求められるなど、窮地に追い込まれている。エク氏はアーセナルの黄金時代を支え、現在でもサポーターからの信頼は厚いクラブOBの支援を得て、現経営陣に正式な買収を提案する構えだ。

 同紙によると「Spotify」は34億ポンド(約5066億円)の市場価値があるとしており「買収が成功した場合、アンリ、ベルカンプ、ビエラはすべてエミレーツ(アーセナル本拠地スタジアム)に戻ることができる」と、スター選手をクラブの要職に配置し、アーセナルを再生するプランという。

 その一方、アーセナルのオーナー、ジョシュ・クロエンケ氏は同紙に対し「売却するつもりはないので、その質問には答えたくありません」とコメントしているが、今後の動向が気になるところだ。