レアル・マドリード(スペイン)など12のビッグクラブが実現を目指した欧州スーパーリーグ(ESL)は猛反発を食らってとん挫する公算となっている中、今度は欧州チャンピオンズリーグ(CL)の新フォーマットが批判の対象となっている。

 ESL潰しに躍起になっていた欧州サッカー連盟(UEFA)は19日に2024年から導入されるCL新方式を発表。本大会の出場チームを現行の32から36チームに増やし、全チームがホーム&アウェーで合計10試合を行う。

 上位8チームは自動的に決勝トーナメントへ進出し、9位から24位までの16チームでプレーオフを行い、さらに8組が勝ち上がり、ベスト16を決める。その後はトーナメント方式で優勝を決める。

 現行のCLより試合数が増えることから、かねてクラブの過密日程に苦言を呈してきたイングランド・プレミアリーグ、リバプールのユルゲン・クロップ監督(53)はこの方式にも否定的だ。

 英放送局「スカイスポーツ」によると、「ESLが実現しないことはよかったが、今度のCLにも賛成というわけにはいかない」。何らかの負担軽減を行わない限り、これ以上の試合数増を認めるわけにはいかないからだ。

 同じリーグのマンチェスター・シティー、ジョゼップ・グアルディオラ監督(50)も「UEFAやFIFAに1年間を400日に伸ばしてもらうことを要求しなければならない。そうすれば、彼らは何かしらの解決策を見つけてくれるだろう」と皮肉交じりに過密日程を批判。ESLがなくなれば、一件落着とはいかない。欧州サッカー界は新CLフォーマットを巡って波乱が起きそうな雲行きだ。