スペイン1部レアル・マドリードのフロンティーノ・ペレス会長(74)が、同国紙「アス」のインタビューで欧州スーパーリーグ(ESL)の正当性を改めて訴えた。

 スペイン、イングランド、イタリアの12ビッグクラブで構成されたESLは18日に正式発表されたが、世間の支持を得られず、猛反発が相次いだ。各クラブから撤退宣言が相次ぎ、現段階で残っているのはRマドリードとバルセロナとされる中、ペレス会長は今回の行動に後悔はないという。

 その上でESLがビッグクラブによる排他的なリーグとの印象を持たれていることに「それは真実ではない。すべてが印象操作されている。ESLは考えられる最高のものであり、経済的な打撃を受けている中でサッカーの危機を救うものでそれぞれの国内リーグに反対はしていない」と強調した。

 欧州サッカー連盟(UEFA)が提示する2024年からの欧州チャンピオンズリーグ改革案に反対の姿勢も示した。「新しくUEFAから提示された改革は、正直言って理解できないし、よい解決策ではない。それに彼らは2024年から始めたいと言っているが、どのチームが抵抗するか見ものだ」

 UEFAのCL改革案は、本大会の出場チームを現行の32から36チームに増やし、全チームがホーム&アウェーで合計10試合を行う。上位8チームは自動的に決勝トーナメントへ進出し、9位から24位までの16チームでプレーオフを行い、さらに8組が勝ち上がり、ベスト16を決める。その後はトーナメント方式で優勝を決める。

 ESLのメインスポンサーとなる米投資銀行「JPモルガン」が撤退を示唆する声明を発表したことにも触れて「撤退とは違う。彼らもそう思っているはずだ。(当初参戦を表明した)12クラブのように反省の時間が与えられているだけ。何かを変えなければならない場合は修正していくが、ESLは我々が考え、実現可能な最高のプロジェクトだ」と強気の姿勢を貫いた。