欧州スーパーリーグ(ESL)の会長に就任したスペイン1部レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が、同国のテレビ番組「エルチリンギート」に出演してインタビューに答えた。

 ペレス会長はまず、ESLの発足と新型コロナ禍の関係に言及。「欧州チャンピオンズリーグ(CL)から置き換えることで、パンデミックによる収入の損失を軽減できるという結論に達した。より競争力のあるゲームを制作することで、収益性の高い収入を得る必要がある。Rマドリードも非常に悪い経済状況だ」と収益が悪化するクラブの救済策としてESLの意義を強調した。

 次に強調したのが、若いファンの開拓だ。

「サッカーは興味を失い始め、視聴者は減少し、テレビの権利も低下し、何かをしなければならない。今、16~24歳のファンはサッカーに興味がない。質の低い試合が多すぎるため、若者の40%はサッカーに興味がない」とサッカー離れが深刻化しているデータを明示。そして「我々は彼らを取り戻すために何かをしなければならない。
準々決勝までCLに関心を持つ人は誰もいない。最も関心を引くものは何か。我々はサッカーを救うためにESLを作った」とサッカー界の危機を救う切り札と熱弁した。

 また、反対する国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)がW杯などの国際大会からESL参加選手を除外する制裁措置を明言していることに反論を展開。「それは起こらない。すべてのサッカー選手に保証するが、彼らは選手が代表チームでプレーするのを止めることはできない」と断言。4強に残っているESL参加チームが除外される可能性も出ているが「CLの出場を禁止されることはない。誰も私たちを連れ出すことはできない」と強気に語った。そして「我々はUEFAの所有物ではなく、彼らが私たちを統治することはできない。UEFAが独占する時代は終わって新時代がやって来る」と対立姿勢を鮮明にした。

 今後の展望も語り、参加チームが現在の12から増えると明言。「我々はまだパリ・サンジェルマンもドイツのクラブも招待していない。仮に参加しなくてもESLの中止はない。15チームにしたうえでさらに毎年変わる5チームが参加する。閉じたリーグにはならない」と説明した。

 不退転の決意でESLを成功させる覚悟だ。