元イングランド代表のデービッド・ベッカム氏(45)がオーナーを務める米メジャーリーグサッカー(MLS)のインテル・マイアミが、特別指定選手制度(通称ベッカム・ルール)に違反して物議を醸している。

 英ラジオ局「トークスポーツ」は「ベッカム氏がオーナーのマイアミが、MFブレーズ・マチュイディ(34)との契約時に、予算規定に違反して〝有罪判決〟を受けた。MLS側は、制裁を含む調査の最終結果をまもなく発表する予定だ」と報じた。

 昨夏にマチュイディを獲得した際に、MLSが定める限度額を超える移籍金が支払われた。MLSでは選手の年俸や移籍金がチームのサラリーキャップに含まれない特別指定選手を3人まで認めているが、マイアミにはマチュイディを合わせて4人の特別指定選手がいると判断された。

 特別指定選手制度は2007年に初めて適用されたのがベッカム氏のLAギャラクシー入団時で、その名を取って通称「ベッカム・ルール」と呼ばれている。皮肉にも自らの名が冠されている同リーグの名物ルールを、オーナーとして破ることになってしまった。

 今回の違反は確信犯的な側面もあり、現地では批判が高まっており同局は「マイアミの強盗」と辛らつに非難している。厳罰が下される可能性もあり、ベッカムオーナーが窮地に追い込まれそうだ。