レアル・マドリード(スペイン)など欧州12のビッグクラブは18日に欧州スーパーリーグを設立することで合意したと発表した。現時点でパリ・サンジェルマン(フランス)やバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)は参加に否定的だが、そこにはある共通点が見え隠れしている。

 今回の発表後、すぐさま国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)は、この新リーグに当該クラブの選手を主催する大会に出場させないなどの強硬な反対姿勢を表明。UEFAは「フランスとドイツのクラブがこの構想にサインすることを拒否したことに感謝する」との声明を発表した。

 世界的な2つのビッグクラブが参加を見送ったのは、豊富な資源で莫大な富を持つカタールが影響しているとみられる。そのカタールでは22年にFIFA主催のW杯が開催。大会成功の足かせになるのが確実なスーパーリーグに参戦するわけにはいかないからだ。

 パリSGは、2011年がカタールの投資会社が買収し、豊富な資金力を背景に一気に世界有数のクラブへとのし上がった。またBミュンヘンは2017年からの6年契約でカタール航空とスポンサー契約を結んでおり、同国で冬季のトレーニングキャンプも行っている。カタールと関係の深い両クラブが今回の決定を下したのは自然な流れといえそうだ。