イタリア1部インテルが、スペイン1部アトレチコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督(50)の招へいを検討している。

 インテルはリーグ戦を独走して10年ぶりのV奪回が確実な状況となっている。そうした中、クラブは黄金時代を再び築くべく大きな一手を打つようだ。スペインの移籍情報専門メディア「トードフィチャージェス」は「インテルは、すでにシメオネをアントニオ・コンテ監督の代わりと考えている」とアルゼンチン人の名将の引き抜きを画策している。

 シメオネ監督は2011年12月にAマドリードの監督就任以来、クラブをリーグ屈指の強豪に引き上げた名将。今季もレアル・マドリードとバルセロナの2強を相手に優勝争いをリードする手腕を発揮している。

 現状でシメオネ監督とAマドリードの契約は2022年までとなっているが、両者は2年の契約延長を視野に交渉している。しかし、そこにインテルが横やりを入れようとしているのだ。

 覇権奪回を果たしそうなコンテ監督だがクラブ首脳陣の評価は高くないようで、来季までの現行契約の満了をもって監督を交代する方針。そこで白羽の矢を立てたのが、現役時代にインテルでも活躍したOBのシメオネ監督だ。Aマドリードでも時間をかけてチームづくりに成功したように名将に長期政権を託して、国内リーグはもちろん欧州チャンピオンズリーグ(CL)の制覇も狙える常勝軍団にしようというわけだ。

 世界屈指の名将を巡って激しい綱引きが展開されそうだ。