ドイツ1部ドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴッツケ最高経営責任者(CEO)は、所属するノルウェー代表FWエーリングブラウト・ハーランド(20)を今夏に売却しない方針を改めて明言した。5日付の英紙「デーリー・ミラー」が報じた。

 ハーランドの父と代理人のミノ・ライオラ氏が2日にスペイン1部バルセロナとレアル・マドリードを電撃訪問。さらにイングランドのマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティー、チェルシー、リバプールとも会談する予定が各メディアで伝えられており、今夏の移籍は確実とみられている。

 こうした現状にヴッツケCEOが「私たちは計画を持っていません。これについてはエーリング、彼の父親、そして彼のエージェントであるミノ・ライオラと話し合いました。また、来季のドルトムントでゴールを獲得するため、彼が私たちと一緒にいて幸せであることを望んでいます。代替案はありません」と、今夏の移籍を容認しないことを明言した

 ドルトムントはハーランド側と2022年夏以降に移籍金7500万ユーロ(約97億5000万円)で移籍を認める契約を結んでおり、クラブ側も来季終了までは放出しないという。しかもヴッツケCEOは新型コロナウイルスの影響で各クラブが財政面で大きな打撃を受けていることから巨額資金を注ぎ込むクラブはないと確信しているという。

 ただ、ドルトムントはイングランド代表FWジェイドン・サンチョ(21)については売却に応じるという。同CEOは「ジェイドンはエーリングよりずっと長く私たちと一緒にいました。私たちもジェイドンと話さなければなりません。例外的なオファーがある場合は、いつものように、プレーヤーとエージェントと話し合います」と話したという。