イングランド・プレミアリーグのリバプールの〝非常事態〟が、サウサンプトンにレンタル移籍した日本代表MF南野拓実(26)の去就にも重大影響を及ぼしそうだ。

 南野の〝保有権〟を持つリバプールは4日(日本時間5日)、アウェーでチェルシーに0―1で敗戦し、クラブ初のホーム5連敗。2021年に入って、リーグ戦3勝1分け7敗(公式戦5勝1分け8敗)と急失速しており、現在リーグ7位と来季の欧州チャンピオンズリーグ出場権(4位以内)に向けて、厳しい状況が続いている。

 昨季のイングランド王者もドロ沼にはまっているわけだが、これまでに英紙「デーリー・メール」など各メディアで報じられているように、ユルゲン・クロップ監督(53)の解任論は高まっており、後任にはクラブのレジェンド、元イングラド代表MFスティーブン・ジェラード(40=現レンジャース監督)が浮上。ファンからも待望論が出ているように、元スーパースター選手の帰還を望む声は多いという。

 ただ、監督交代は南野にとっては最悪のケースとなる。もともと名将クロップ監督の希望で昨年1月にリバプール入りした経緯があり、2月にレンタルでサウサンプトンに移籍した際も、指揮官は来季の出戻りを示唆していたほどだ。その名将が更迭されることになれば、南にが復帰する道は閉ざされることになる。

 すでに英紙「サン」は、南野にスペイン1部セビリアが興味を示していることから「売却する可能性がある」とし、クラブ側も南野の移籍金を900万ポンド(約13億5000万円)に設定した報じている。このまま〝後ろ盾〟を失えば、今夏にもリバプールから放出される可能性は高そうだ。