ギリシャ1部PAOKの元日本代表MF香川真司(31)が“血塗られたダービー”に照準を合わせることになりそうだ。

 PAOKに加入して以来途中出場が続いているが、少ない出場機会の中で攻撃にリズムを生み出しており、着実に評価を上げている。チームはリーグ戦残り4試合と終盤を迎えて上位争いも激しさを増す中、香川は欧州チャンピオンズリーグ(CL)の来季出場権をかけた切り札としてスタメンのチャンスが巡ってきそうだ。

 現在4位のPAOKはリーグ戦で21日のラミア戦の後に、27日に6位トリポリス戦、3月7日に2位アリス戦、同14日にパナシナイコス戦を控える。

 終盤戦に向けてギリシャ紙「スポーツDNA」は今後の中盤での起用方針を「MFアムル・ワルダがすぐに地位を失うことはないが、そこに香川が待っている。FWクリストス・ツォリスも踏まえ、3つの質の高いローテーションがある」と予想する。

 司令塔のワルダ、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドからの関心も噂される有望株のツォリス。そんな2人とともに併用または順番に起用される。攻撃を主導する“3人のキーマン”の1人として香川が指名されたのだ。

 1位のオリンピアコスは抜けているため、2位以内に与えられるCL出場権獲得へアリスとの直接対決は大一番。しかも同じ街を本拠地とする“テッサロニキダービー”はギリシャで最も危険なダービーマッチと言われ、過去に両チームのサポーターの衝突で死者も出ている激戦必至のカードだ。このまま調子を上げていけば、香川のスタメン抜てきもありそうで天王山での活躍に注目が集まる。