ギリシャ1部PAOKに加入した元日本代表MF香川真司(31)がデビュー戦で評価を得た〝才能〟とは――。

 3日のギリシャ杯ラリッサ戦で新天地デビューした香川は、後半18分から27分間プレーした。

 ギリシャ紙「メトロスポーツ」は、PAOKのミロスラフ・シュノーツナーコーチ(41)が香川の特異な能力に注目していると報じた。

「約25分のプレーだったが、彼が入ったことにより変化が生まれ、試合のクオリティーが高まり、落ち着きが見られた。フィールドの選手たちと話しているのを見て、我々はとてもポジティブに感じた。そうしたものは周囲の選手の多くを助けることになる」と同コーチは分析した。

 香川は2―1とリードした場面で投入されたが、相手に流れが傾きつつあった難しい局面でピッチに立った。ここで周囲に的確な指示を行いながら、自らがボールを持てば相手が嫌がるような間合いを取りながら味方にリズムを取り戻すプレーを披露。しっかり逃げきって勝利をつかむミッションを見事に果たした。ゴールやアシストのように数字に残るものではないが、首脳陣は香川の巧みなゲームコントロールを高く評価しているのだ。

 同コーチは「まだ100%で90分プレーする準備はできていない。トレーニングを積んでコンディションを上げれば、より機能する」と慎重に調子を上げていけば、活躍が期待できそう。まずは7日のリーグ戦のアポロン戦でのプレーに注目が集まる。