11億7300万ユーロ(約1478億円)もの負債を抱えて「破産の危機」と報じられたスペイン1部バルセロナのロナルド・クーマン監督(57)がチームの財政問題に言及した。

 スペイン紙「マルカ」によると、国王杯4回戦に向けた記者会見でクーマン監督は、クラブの財政危機について聞かれると「チームは新型コロナウイルスの影響で経済的に苦しんでいます。バルセロナ(の街)も観光客の不足に苦しんでいます。すべてのクラブがかなり悪い数字になる可能性があります。私から見て、この問題の影響を受けている選手はいない」と語ったという。

 ただ、地元紙「エルムンド」をはじめ多くのメディアで経営危機が報じられている中、事前に合意したイレブンは12月分のサラリーを受け取っておらず、クラブの深刻な財政状態をうかがわせている。

 また「マルカ」は「バルセロナは破産していますか」と見出しを掲げて特集を組み「今夏の補強はゼロコスト(移籍金なし)で行われる」とした上で、今後の選手の売却についても「絶対に必要なこと。バルセロナには収入が必要であり、引きのある選手は販売の対象になる」と指摘。オフには主力の大放出が見込まれると伝えている。

 くしくも世界的な監査法人「デロイト」が26日に発表した昨季のクラブ収入ランキングでは約884億2000万円で世界1位になったものの、今オフにはクラブ存続のため、選手の大バーゲンセールが始まることになりそうだ。