ギリシャ1部PAOKが元日本代表MF香川真司(31)の獲得に動いた背景とは――。

 PAOKはスペイン2部サラゴサを退団後にフリーで移籍先を模索していた香川との交渉を進め、ギリシャ紙「メトロスポーツ」など現地メディアが一斉に2022年6月まで1年半の契約で合意したと報道。25日に現地入りして正式サインを交わす運びとなった。

 希望していたスペインから望むようなオファーが届かない状況で熱烈なラブコールを受けて交渉は進展したが、その裏にはPAOK側の香川に対する評価の高さがある。

 PAOKは2018―19年シーズンに34年ぶりの優勝を果たすなど近年はV争いの常連。今季は欧州リーグ(EL)の本選に進み、1次リーグではオランダの強豪PSVアイントホーフェンに4―1で快勝するなど欧州の舞台でも存在感を見せている。現在国内リーグで暫定4位ながら優勝を争える位置におり、来季の欧州チャンピオンズリーグやELの予選出場権も視野に入れている。欧州の舞台での躍進を目指すうえで、ドルトムントやマンチェスター・ユナイテッドなどビッグクラブで活躍してきた経験豊富な香川に白羽の矢が立った。

 また、チームを率いるウルグアイ人のパブロ・ガルシア監督は現役時代にレアル・マドリードなどスペインのクラブで活躍。テクニックを重視した戦術で香川を攻撃の核として高く評価しており、エースのFWカロル・シフィデルスキとの好連係にも期待を寄せている。香川にとってもスペイン流の指揮官の下でのプレーがプラスになると判断したようだ。

 日本の元10番がギリシャの地から復活を期すことになるのか注目が集まる。