国際サッカー連盟(FIFA)が21日、欧州のビッグクラブが主導する「欧州スーパーリーグ構想」に対して反対の姿勢を打ち出し、参加選手はW杯などFIFAや各大陸連盟の主催する大会で出場禁止にすると表明した。

 同構想はスペイン1部バルセロナやレアル・マドリード、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドやリバプールなど欧州5大リーグの中でも強豪の中の強豪だけが集まって新リーグを立ち上げるというもの。早ければ2022年に開幕し、まずは16チームでスタートする方針が示されている。すでに大手金融機関から数千億円規模の融資も取り付け、急速に実現化へ進んでいる。

 そうした中、かねてこの構想に懸念を示していたFIFAが強硬手段に打って出た。

 声明では「一部の欧州クラブよる閉鎖された「スーパーリーグ」創設に関する最近のメディアの憶測に照らして、もう一度繰り返し、強く強調する。そのような大会は、FIFAまたは各大陸連盟が認めない。その大会に参加するクラブまたは選手は、FIFAまたは各大陸連盟が主催する大会に参加することが許可されない」と発表。スーパーリーグに参加したクラブの選手は、W杯やその予選、各大陸選手権への出場禁止、参加クラブはクラブW杯への参加権はく奪などの極めて厳しい処分を下す方針を明らかにしたのだ。

 実際にスーパーリーグがスタートしてこの処分が適用されれば、多くのスター選手がW杯を〝出禁〟になることが予想され、大混乱は必至。サッカー界を揺るがす大騒動に発展しそうだ。