元日本代表MF中島翔哉(26)が、UAE1部アルアインへの電撃移籍を決断した理由とは――。

 森保ジャパンの〝元10番〟は、ポルトガル1部の強豪ポルトから期限付き移籍。クラブの公式ツイッターで「アジア最高のクラブでプレーできることを誇りに思って、幸せに感じている。楽しんで、なおかつたくさん勝利に貢献できるように頑張りたい」と新天地での活躍を誓った。

 中島は2019年にカタール1部アルドハイルでプレーしているが、なぜこのタイミングで欧州屈指の名門から再び中東に〝都落ち〟したのか。日本でプレーしていたころから中島をよく知るJクラブ関係者は「以前から東京五輪への思いを話すことがあった。とにかくプレーできる場所を探したのではないか」と指摘する。

 中島は森保ジャパンで中心選手として台頭し、2019年6月の南米選手権(ブラジル)では東京五輪世代の主力たちとも見事な連係を見せた。日本サッカー協会の幹部は、世代が近い前回大会のリオデジャネイロ五輪世代をオーバーエージ(OA)枠に積極登用する案を示しており、中島は有力候補に浮上していた。

 そうした背景もあり中島も地元開催の大舞台への意欲を高めていったが、昨季途中からポルトで出場機会が激減。今冬の移籍市場を前に構想外となり、このままプレーできなければ、OAでの東京五輪代表メンバー入りは絶望的となるため、移籍に踏み切ったわけだ。

 現地メディアによると契約期間は6月末までの半年間。今夏開催は厳しい状況となりつつあるが、東京五輪への強い覚悟で中東から巻き返しを図る。