スペイン1部レアル・マドリードのFWビニシウス(20)が、ジネディーヌ・ジダン監督(48)の逆鱗に触れて放出されそうだ。

 今季のビニシウスはいまだ2得点で最近は出場機会も減っており、チーム内での立場は厳しくなっている。ジダン監督の構想から外れつつあるが、その発端は昨年8月に起きた〝事件〟にあった。

 スペイン紙「アス」によると、昨年8月7日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦のマンチェスター・シティー戦前のミーティングで「ジダンが選手たちにスタメンを発表すると、控えになったビニシウスはひどく反応し、チームの話を聞かず携帯電話を見始めた」とビニシウスが指揮官の話を無視して不遜な態度を取ったという。

「ジダンは彼の行動に腹を立てたが、当時は何も言わなかった」とその場で激高することはなかった指揮官だが「それからワンダーキッドは(監督からの)好意を失った。特に最近数週間で出場機会が減っている一因となっている」と同紙は指摘した。

 ジダン監督はチームの規律に厳しく、ビニシウスへの評価は急降下。今季のパフォーマンスも低迷していたことからここにきて構想外とし、出場機会が減っているようだ。複数の英メディアは、1月の移籍市場で以前から獲得に関心を寄せているイングランド・プレミアリーグの強豪アーセナルへの放出の可能性を報じている。

 ビニシウスが退団すればEU圏外枠が空くため、ヘタフェにレンタル移籍中の日本代表MF久保建英(19)の今後にも影響が出てきそうだ。