スペイン紙「アス」は27日、スペイン1部ヘタフェのホセ・ボルダラス監督(56)が来年1月に同1部ビリャレアルの日本代表MF久保建英(19)の獲得を望んでいるとした上で、深刻な問題が浮上していると報じた。

 同紙によると、ヘタフェはチーム力アップのため、冬の移籍市場で久保とともに同1部バルセロナのMFカルレス・アクーニャ(22)をリストアップしているという。ただ、2人の同時獲得は難しく「優先順位はレアル・マドリードが所有する日本選手」(アス紙)とし、すでに久保に照準を絞り現所属のビリャレアルと24日にコンタクトを取ったと報じた。

 ただ、ヘタフェは資金難のため、獲得費用の面で問題があるという。同紙は、今季ビリャレアルが久保を獲得するため、レンタル料300万ユーロ(約3億8000万円)と久保の年俸を負担しているが、ヘタフェが捻出できるのは、半年分となる久保のサラリーだけで、半年分となるレンタル料150万ユーロ(約1億9000万円)までは支払えないという。

 一方、Rマドリードはヘタフェが同じマドリード州にあることやチームの競争力を評価しているものの、新型コロナウイルス禍の中、大幅減収となる2020年―21年の予算を承認したばかり。久保の貸し出しによって得られる「収入が減ることを想定していない」と同紙は伝えている。

 ビリャレアルは若手選手の台頭と、新戦力獲得のため、EU圏外枠の久保が構想外となりつつある。そんな中でも久保は残留を熱望していると報じられているが、果たして来年1月の移籍は実現するのだろうか。