17日に国際サッカー連盟(FIFA)の年間最優秀選手に選ばれたドイツ1部バイエルン・ミュンヘンのポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ(32)は、ドイツ1部ドルトムント時代に元日本代表MF香川真司(31)とチームメートだったが、2012年5月に2人が〝対立〟するトラブルがあった。

 香川が当時、日本で受けたインタビューで「彼は周りを生かすタイプではない。自分が得点することを優先する。僕にパスを出さない」と発言するなど、同僚レバンドフスキのプレースタイルを批判。その記事が、ドイツ語に翻訳されると、母国のスターを非難したとして、ポーランド人サポーターから「お前は何様だ」「ふざけるな」なとと猛反発を受けた。

 ドルトムントにまで抗議の声が届くなど、反響の大きさからクラブ側も事態を問題視。急きょ報道陣の前で香川本人が釈明することになった。ドイツ紙「ビルト」によると、香川は「驚きました。(翻訳された)記事は正確ではない。自分の意図と違う解釈で掲載されてしまっている」と説明。その上でレバンドフスキとの関係についても「2人の間では解決済み」と語ったという。

 この事件後、香川は12年にマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)に移籍。マンチェスターU移籍もささやかれたレバンドフスキは14年にBミュンヘンへ移籍し、20年にはFWリオネル・メッシ(33=バルセロナ)やFWクリスチアーノ・ロナウド(35=ユベントス)に代わって世界ナンバーワン選手となった。

 スペイン2部サラゴサを退団した香川は現在、所属クラブなしのフリー。新天地を選定しているところだが、かつて〝犬猿の仲〟と言われた同僚の躍進をどう見ているのだろうか。