双子は顔だけでなく、考え方や行動パターンも似るというが、ドイツサッカーでは双子選手が揃って引退を発表するという出来事があった。

 ドイツ1部レーバークーゼンは21日、元ドイツ代表DFラース・ベンダーとDFスベン・ベンダー(ともに31)の双子選手が今季限りで現役を引退すると発表した。2人とも2022年6月末までの契約となっているが、クラブは2人から契約を更新の意思がないことを伝えられたという。

 2人はクラブ公式サイトに連名でコメント。「僕たちは将来について熟考した結果、レーバークーゼンでの旅は続けないという結論に達し、それを早くクラブ側に伝えるべきだと考えた。この決断は僕たちの体と家族のためだ。来季も高いレベルで活躍するのは難しいと感じた」などと記し、来季の編成作業の妨げにならないための判断だと強調した。

 2006年に1860ミュンヘンで揃ってプロデビューし、兄のラースは09年からレーバークーゼンでプレー。今季で12年目となり、公式戦はここまで337試合に出場してきた。弟のスベンは09年にドルトムントへ移籍し、香川真司とも一緒にプレー。17年夏にレーバークーゼン入りし、8年ぶりに兄弟での共演が実現した。

 2人はドイツ代表でも活躍したが、16年リオデジャネイロ五輪では揃ってオーバーエージ枠でメンバー入り。銀メダル獲得の原動力となった。今季はここまでリーグ2位につけているとあって「レーバークーゼンでの輝かしい最終章に向けて、僕らは全力を尽くす」と有終の美を飾ることに意気込みを見せている。