本領を発揮し始めたスペイン1部ビリャレアルの日本代表MF久保建英(19)に、新たな難題が降りかかりそうだ。

 欧州リーグ(EL)初戦で1ゴール2アシストをマークした久保は0―0で引き分けたカディス戦(25日)で国内リーグで初先発するも活躍はできなかった。ウナイ・エメリ監督(48)は「左サイドからいいチャンスがあったが、右サイドでは苦労した。勝つには十分でなかった」と久保を含め、無得点に終わった攻撃陣に不満を見せた。

 今後は29日(日本時間30日)にEL1次リーグのカラバフ(アゼルバイジャン)戦に臨むが、開催地だった同国とアルメニアとの間で紛争が起き、急きょ中立地のトルコ・イスタンブールでの開催に変更となった。

 さらに大きな不安も出てきた。スペインでは新型コロナウイルス感染拡大が深刻化し、政府が再び非常事態を宣言。午後11時から翌日午前6時まで外出禁止となるが、今後の状況次第では規制が厳しくなる可能性もある。第1波と同じようにリーグ戦中断となれば、好調キープで出場機会が増えている久保にとっては最悪のタイミングだ。

 負傷離脱しているスペイン代表FWジェラール・モレノ(28)らレギュラー組が復帰する猶予もできるだけに、コロナ禍の状況が久保のアピール機会を左右しそうだ。