日本代表と東京五輪代表を兼務する森保一監督(52)が1日にオンラインで取材に応じ、欧州組の若手に〝個人タイトル奪取指令〟を出した。

 近年は欧州でプレーする日本人選手の若手が急増し、MF久保建英(19=ビリャレアル)やDF冨安健洋(21=ボローニャ)など欧州4大リーグで活躍する選手も出てきた。一見すると若手の活躍が目覚ましいが、森保監督は「もっともっと突き抜けたところを若い選手、日本人選手には見せてほしい」とさらなる活躍を見せるようゲキを飛ばした。

 その裏には指揮官のこんな思いがあるからだ。「少し前だと、先日引退した内田篤人(32)や、DF長友(佑都=33、マルセイユ)、MF本田(圭佑=34、ボタフォゴ)、MF香川真司(31=サラゴサ)とかは欧州でもビッグクラブと言われるチームでプレーしていた。内田はCLでベスト4までレギュラーでプレーしているとか、本当に世界トップの戦いを経験している。そういう部分では、今の若い選手たちはまだまだその域に達していない選手がいる」。欧州のビッグクラブで実績を残した選手たちと比べると、若手の活躍はまだ物足りないというわけだ。

 そして厳しい注文もつけた。「世界のサッカー大国で日本人選手が評価されてプレーできることはすばらしいが、さらにそこから突き抜けて欧州のビッグクラブでプレーしてもらえるように。CLの決勝だったり、自国リーグでも優勝を争うチームに入ってもらいたい」とビッグクラブへのステップアップを厳命。さらに「個人的ないろんな、得点やアシストだったりいろんな部門のデータが出てくると思うけど、そのリーグ、大会での個人的な記録でトップを走る活躍をしてほしい」と攻撃陣ならば得点王など個人タイトルの獲得を目指すよう求めた。

 あえてハードルの高い要求を突き付けたのは、若手の潜在能力を買っているからこそ。森保流の猛ゲキで若手の飛躍を促す。