久保建英ビリャレアル正式決定! 監督、オーナー後押しで〝日本の至宝〟価値高騰へ

2020年08月11日 06時15分

ビリャレアルへの移籍が決まった久保建(ロイター)

 新天地で何が起きるのか。サッカーのスペイン1部ビリャレアルは、日本代表MF久保建英(19)を同1部レアル・マドリードから1年間の期限付き移籍で獲得したと10日に発表した。約30クラブが参戦した大争奪戦を制することができたのは名将ウナイ・エメリ監督(48)が獲得を猛プッシュしたおかげだが、久保は得意とする〝あのポジション〟でさらなる飛躍を目指す。一方でオーナーの敏腕実業家は久保の商業的価値にも目をつけており、〝日本の至宝〟の評価もさらに高まりそうだ。


 スペイン紙「アス」によると、ビリャレアルは久保の保有元である同1部レアル・マドリードと交渉を重ね、1年間の期限付き移籍で合意。買い取りオプションは付帯しておらず、ビジャレアル側が久保の年俸250万ユーロ、Rマドリードへのレンタル料250万ユーロの合計500万ユーロ(約6億2000万円)を支払うと報じている。今後はメディカルチェックを経て、新体制での練習初日となる12日からチームに合流する見込みだ。

 ビリャレアルは2019~20年はリーグ5位で、来季は欧州リーグ(EL)にも出場する。加入の決め手となったのが、今夏に就任したエメリ監督の存在。久保を巡って当初は同じスペインのセビリアやオサスナが争奪戦をリードしていたと報道されたが、新指揮官が久保の獲得を熱望して獲得に至った。そこで注目されるのが起用法だ。

「これまでエメリはトップ下を置く形が多かったが、久保をそこで起用するのではないか。一番得意なポジションでチャンスが与えられれば、久保にとっては成長の良いきっかけになるはず」と別の欧州組を担当する代理人は予想する。

 昨季レンタルで所属したマジョルカ(スペイン)ではサイドでの起用が多かったが、バルセロナ(同)の下部組織時代から本職はトップ下。久保自身も「理想的なポジションはトップ下」と語っており、昨年6月のエルサルバドル戦で日本代表デビューした際もそこで起用されるなど最も力を発揮できるポジションだ。
 エメリ監督は4―2―3―1を中心にトップ下を置く戦術を好むが、昨季ビリャレアルで司令塔を務めたMFサンティ・カソルラ(35)がカタール1部アルサッドに移籍。そこで空位となったトップ下のポジションに久保を据え、昨季18得点のエースFWジェラール・モレノ(28)とのホットラインが形成されそうだ。

 ピッチ外での期待も大きい。昨季所属のマジョルカは複数の日本企業とスポンサー契約し、視聴者数やSNSのフォロワー数も激増するなど、すでにその人気ぶりが証明されている。

 ビリャレアルのオーナーは世界的タイルメーカー会長のフェルナンド・ロイグ氏(73)で、弟のファン氏(70)はスペイン最大のスーパーマーケットチェーンである「メルカドーナ」を経営。巨額の資産も報じられるなど、ロイグ兄弟はスペインでも有数のヤリ手実業家だ。メルカドーナは昨年初の国外進出となるポルトガル出店を果たすなど今後は海外展開に目を向けており、久保のブランド価値に目を付け、日本市場進出への足掛かりとする可能性もある。

 日本の至宝が新天地でさらにその名を世界にとどろかせそうだ。