イングランド・プレミアリーグの強豪チェルシーで主力を担うフランス代表MFヌゴロ・カンテ(29)が、20日に行われたチーム練習への参加を拒否した。英紙デーリー・メールなど複数メディアによると「カンテは(チーム練習が再開した)火曜日(19日)の練習には参加したが、水曜日(20日)に戻ってくることは拒絶した」。一度は練習参加に応じたが「新型コロナウイルスによる健康上の懸念が残るため」練習不参加の決断をしたようだ。

 カンテは11歳で父親を亡くし、2018年ロシアW杯前には兄が心臓発作で亡くなっている。自身も同年3月の練習中に心血管疾患により気を失った経験があり、その際にはマンチェスター・シティー戦の欠場を余儀なくされた。新型コロナウイルスは持病があると重症化しやすい傾向があるため、感染リスクを考慮して現段階では他者との接触を伴う練習を避けたとみられる。

 6月中のリーグ戦再開を目指すプレミアリーグだが、選手を含む6人の関係者の陽性が判明したばかり。ワトフォードのFWトロイ・ディーニー(31)やニューカッスルのDFダニー・ローズ(29)ら再開の反対を表明する選手も相次いでいる。今回のカンテのように持病のある選手を中心にプレーを拒否する者が今後続出する可能性もあり、Jリーグをはじめ再開を目指す各国共通の問題になるかもしれない。