サッカーのドイツ1、2部リーグは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月11日から中断していたリーグ戦を16日に再開する。その中で1部アウクスブルクが、ヘルリヒ監督がリーグの定めた新型コロナウイルス対策のガイドラインを破ったと発表したが、その原因は歯磨き粉だったという。米スポーツ専門局「ESPN」(電子版)が顛末を報じている。

 ガイドラインでは再開前7日間はホテルに滞在して外部との接触を避けなければいけない。だが同監督は「歯磨き粉が切れてしまった」ために近くのスーパーに出向いた。
 歯磨き粉ぐらいフロントでもらえばいいのに…と思うかもしれないが、ビジネスホテルでも常備している日本と違い、海外では基本的に部屋には置いてない。そこで自分で買いに行ったのだが、これが“珍道中”だった。

 服装はチームの練習着。さらにマスクを忘れて一度部屋に戻る。またドイツの多くの店では「ソーシャル・ディスタンス」を保つため買い物時はカートの使用を義務付けているが、これを借りるためのコインがなく、ホテルで20ユーロ(約2300円)紙幣を両替してもらう。こんな行動をしていたら、バレて当たり前だった。

 その代償として再開初戦はベンチ入りしないことに。ヘルリヒ監督は18チーム中14位に低迷するアウクスブルクを救うべく、中断直前の3月10日に就任したばかりで、ウォルフスブルク戦が初陣となるはずだった。